テストと結果、そこから生まれる確信

Facebookの方にはすでに紹介したが、

テストをお願いしている日野氏から、

素晴らしい釣果が届いた。


道東の小規模河川にて90㎝を超えるイトウが、

Chirai 150にてキャッチされたのだ。

(詳細はGijieに掲載予定の為、割愛させていただく)


この中での裏話をいくつか、紹介したい。

まずはじめにロッド。

実釣に使用されたロッドは、

氏が開発とテストを任され、満を持して発売される

リップルフィッシャー社の「ブラウントラスト72」。

湿原専用トラウトロッドである。


試作品を見ての印象は、

「トラウトロッド?」と思わせるものだった。

強靭なバットから湿原での大型アメマスやレインボー、

そしてイトウを対象にしていることが見て取れる。

高反発な中間部(ベリー)は、

硬い口のこれらのターゲットにフックを貫通させる意図を

垣間見えることができる。

経験豊富な氏ならではの拘りと要求が、

随所に見て取れるものだった。

湿原というフィールドに求められるものが、

随所にちりばめられている印象だった。

モノづくりには目的と意味がある、

これが私の持論である。

こうでなければいけないという目的と意味が達成が満たされてこそ、

世に放たれる資格が与えられる。

そこはL.W.Worksとして最もこだわっている部分だ。

その資格を得る為に、理論による設計とフィールドによる検証と実証が必要となる。

これがすべて納得できて、初めて皆さんに提案できるのである。

そして今回、二つの試作と製品の必要性も、

日野氏によって達成された。


一つ目はOver100Net。

私がメーターオーバーを、

10㎏を超えるトラウトをランディングするに

ふさわしいネットが欲しいとの想いを、

具現化したもの。

このネットの有効性を立証したかった。

結論から申し上げると、

このネットがもたらすランディングの安心感は、

かなり大きいものであるとのことが、

日野氏から伝えられた。

この商品は理論のみによって製品化した、

L.W.Worksでは珍しい製品である。

ランディングネットという製品の特性から、

理論のみで十分、

品質を立証/具現化できると考えたからだ。

10㎏を超える魚をランディングしても揺らがない

強度への安心感、

間口の広さとグリップの長さから来る

ランディングのしやすさは、

予想通りの結果をもたらしてくれた。

それでいてウッド製ネットが持つ美しさと質感。

高いレベルで融合できたと確信した。

 

もう一つが、Chirai150専用フック。

これはまだリリースしていない製品である。

なぜならこれこそフィールドでの立証を

数多くしなければならない製品であるからだ。

 

イトウの口は想像以上に硬い。

バラシが非常に多い魚である。

それ故、フックの選定はランディング率を上げるうえで、

重要なファクターだ。

しかし意外とこの点に着目しているアングラーが少なく、

フックの選定に拘っているアングラーは、

私の知る限りの範疇だが、あまり多くない。

 

口の硬い魚に対しては、

個人的にターポンやセイルフィッシュ等の経験から、

フックポイントの形状と、

ベンディングデザインが重要と考えている。

しかし実際、イトウ用のフックというものは存在せず、

適正なものがないというのが現状であり、

当然、Chirai150にマッチするフックなど存在しない。

ここはルアーを製造するものとして、

どうしてもクリアしたい点である。

 

そしてもう一つ、シングルフックであること。

これは当然ながら、貫通力を重視しての事である。

それでいてイトウに与えるダメージの少なさも得られるという、

シングルは理想的なイトウフックと言える。

 私もトレブルフックをさんざん使用したが、

どうしてもバラシが出てしまう。

これはイトウの有識者に話を聞いても、

多くの方が同じ意見だった。

 これらの要素を理論上クリアするフックを、

漸く得ることができた。

後は検証だけである。

 


そして今回、このフックにて納得できるサイズのイトウにて

検証することができた。

しかし直接的に釣果に影響するタックルだけに、

まだまだ検証は必要である。

このフックを基に検証を重ね、

理想的なChirai150専用フックとしてリリースできる日を、

現在、目指している。

 

すべてはイトウを愛し、夢見るアングラーの為に。

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在庫状況

秋のイトウシーズンに入りました。

最近、在庫の問い合わせも多く頂くようになりましたので、

下記に記載いたします。

ご参考になれば幸いです。


(Type Shallow)

・ Crazy Angler's Spot Lea Lea様

叉鬼様


(Type Middle)

叉鬼様

ノーザンレイク様


※ 2015年10月25日現在


尚、カラーは店舗様にご確認下さい。

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L.W.Worksの拘り ~ 資材編 ~

L.W.Worksがルアーを設計するにあたり、

最もこだわりたい部分である「釣果」をクリアするために、

ルアー自体の設計は無論、

資材の選定にも独自の拘りを持っています。


今回は一部、その拘りをご紹介したいと思います。


(バルサ)

バルサはハンドメイドにてルアーを作成する際に、

もっとも使用される材であり、

加工もしやすく誰にでも扱いやすい材。

同時に現存する木材では最も比重が軽い材であるために、

ルアーの材料としても適しています。


L.W.Worksにて使用するバルサは、

ルアーによって選定基準が異なります。

Chirai150であればフレームと外周とで使用する

バルサの比重や硬さを異なる基準で選定していたり、

フローティングやシンキングといったルアーによって、

選定するバルサは勿論、違います。


バルサルアーの設計には、

この比重で性能が大きく変化するために、

適材適所にてバルサの比重を選定する工程は、

大切な要素であるからです。


(コーティング剤)

バルサと合わせてルアーとなる材料が、

コーティング剤。

L.W.Worksではセルロースセメントとウレタンの2種を

併用しています。


まずセルロースセメント。

セルロースセメントは用途に応じて4種、

独自に配合/作成しています。

下地用、積層形成用、色止用、

そしてUV蛍光顔料混入の4種です。


特にUV蛍光顔料を混入させたものは、

L.W.Worksでは釣果に影響が強く出ると考え、

すべての製品(試作品を含む)に使用しています。


続いてウレタン。

これは自動車用のウレタン塗料を最終コートに使用しています。

セルロース以上の硬い塗膜の形成が可能なウレタンは、

傷をできるだけ少なくするために一役買っています。

無論、ラッカーとは成分が異なる為に、

密着向上を必要としますので、

ウレタン層とラッカー層の間にプライマーを使用し、

剥離を防止しています。


(塗料)

ルアーを彩る塗料。

L.W.Worksの使用する塗料は、

その大半がラッカー塗料です。

基本的には80%がクリアー系(透過性)のもので、

且つ、顔料系。

染料系を使用しない理由は、

経年による色彩劣化を遅くしたいことが理由です。

最近では顔料系の透過性塗料が開発され、

色彩劣化の問題が大幅に改善されました。


また、UV蛍光顔料や蓄光顔料、

パール顔料も使用します。

外観の美しさもさることながら、

釣果にも影響が関係すると考えている為です。


無論、イトウにはイトウの色味を、

その他の魚種にはその他の色味を作成します。

また重ね塗りにてその色味を再現する手法を取っています。


(ウエイト各種)

重心を形成するウエイトは、

タングステンと鉛を使用しています。


タングステンの登場から、

より小さく重いウエイトが使用できるようになり、

ルアーの設計も多大な進歩を遂げたと感じます。

ただ、すべてにおいてタングステンを使用するのではなく、

適するルアーに適するシンカーを使用することで、

アクションの形成や重量配分等、

理想的なルアーのアクションを実現しています。


(例)

 ・ Chirai 150 : すべてタングステン

 ・ Lilith 93(試作) : 鉛+タングステン

               (※ 2015年10月1日時点)


必要な重心位置と重量配分に応じてウエイトの種類を使い分けることは、

ルアーの設計において重要であると、

L.W.Worksは考えている為です。


以上、ざっとですが資材の拘りをご紹介しました。

大切なのは「適材適所」。

惜しまず必要なところには最高の資材を使用し、

L.W.Worksが考える最高の性能を実現する。


これがL.W.Worksの拘りです。

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釣行記をいただきました。

Chirai150を購入いただいたお客様より、釣行記をいただきました。

お仕事の関係で海外に赴任されており、

帰国の際、ここ数年は毎年北海道でイトウを狙っているとのこと。

今回は諸条件の関係で、厳しい状況だったようですが、

果たしてどうだったのでしょうか?



今回の釣行は、

6月以来の長雨に加え台風の影響で、

初日まで降っていた雨とによる増水もあって、

道北の湿原の川は相当な増水でした。

濁りは取れる方向で酸素も豊富で

水温も絶好でしたが、

下流の大場所は増水と大量の草ゴミで厳しかった。

流れが早く、

得意の上流域にボートをおろせなかったのも

痛かった。

イトウの存在を示す唯一のサインは、

天塩川の出会い手前の流れ込みで、

足元でジャンプした60cm級のアッカンベーのみ。

 

めぼしい出来事がないまま2日が過ぎ

釣行3日目、猿払の上流をじっくり攻めようと出かけたが、

例年ならまだ好況の続く7半ば、

ボートを下ろせる河口付近には、求道者たるフライマンやルアーマンが何人か杭になっていた

モラルを守り邪魔しないよう9時ころまでは自分も一本の杭となり河口を攻めた。

この時に横でロッドを振っていたのは長身で白髪・長髪のOld Man

逆風に逆らい力強くフライをキャストしておられた。

カッパで顔を見れなかったがそんな人物はそうは居ないだろうなあと、その時は思っていた。

 

彼らがあきらめて去った後、ボートで上流に移動した。

同じ道北でもオホーツク側の降雨状況

日本海側より良かったはずと聞いてはいたが

上流はやはり増水で

中上流部の楽しいポイントでは流れが速く、

うまくボートポジションを維持できず

小型の戯れを見るのみで敗退

最終日にかける事となった。


最終日は更なる減水を期待して

湿原の川をいったん後にし、

猿払河口の早朝での勝負すべく朝2時から移動開始。

再び昨日のOld Manとロッドをを並べることになった。

話してみると案の定、著名なフライマンの浜野安宏さんであった。

しばし、ウグイやイトウのボイルを見つめながら並んで攻め



この日も、出会い前からちょっと上流側のワンドで

キャストしていた若者が1本あげているのを確認した

が、それ以外は我々も含めて不発。

これを機に大きく移動。

天塩川中流の有名な支流出会いを重点的にたたくも、

やはり不発。


最後の最後に期待し、

湿原河川の一級ポイントに戻り、

夕まずめの2時間を集中して攻めた。

もう泣いても笑っても最後。


この場所は、瀬がプールに突っ込んでいる鉄板ポイントで、

この瀬の開きに持っていたありとあらゆるルアーを投げ込んだ。

マスキージッターバグ、ジョイクロ、スプーン、クランク、ミノーを徹底的に通すも、咲かず起こらず。

ついに、いわゆる最後の一投をし、その後片付けに入ったそのオーラスの夕まずめ。

背にした瀬から「ドッ、ゴボッ」という鈍い音が聞こえた。

この瀬の水深は夏季では30cm程度だが、当日は減水中でも2mほど。

瀬とプール出会い付近では水深3mほど。

瀬は波うち‘ごうごう’と流れ、時折、波が重なり増幅して盛り上がる。

まさか、いや、きっと盛り上がって砕けた波の音に違いないとは思いつつ、

なぜかイトウの気配を不思議と感じていた。予感に満ちていた。

Chirai150を結び直し、プールとの出会いの上の激流の中で舞わせるよう

ぎりぎりまで激流の流心に向かって立ち込み、腕を伸ばしロッドを瀬の中央まで突き出し、

ロッドを前後させヨーヨー釣り

この激流の瀬の中でChirai150の泳ぎは破綻せず、前後左右上下ひらひら宙を舞う。

こんな釣りに、なぜか不思議と僕はしつこかった。

いろいろな思いと期待が満ちていた。


そのとき、Chiraiに向かって白いものが深い場所から猛然と突き上げ、

黒いものに変わって反転、うねりながら水面に出て激しくダンス。

それは大口をあけて飛び出してきたイトウだった。

この奇跡に足が震えた。

魚は78cm。腹は痩せ、顔は優しい。

きっとメスだろう。


サイズは期待している大物ではないが心に焼きつくメモリアルフィッシュとなった。

稚内の達人のブログでのコメントも片隅に残っていた。

魚にとって増水はなんでもない。宙が広がっただけである、普段の着き場からそう離れないものだ。

攻めてみるべきだ・・・」

この場所、3年前にも減水時であったがヒットポイントは同一。

瀬がプールに突っ込む場所の直下のえぐれであった。


 Chirai150ですが、ヤマリアのThe first並みにぶっとびますし、

そのひらひら感、流れに破綻しないところがいいですね。

ロッド操作への反応もいい。

ボートだと飛距離不問なので固定重心バージョンやDeepもあったらいいなと思いました。

まさしく自泳するミノーですね。


釣行記をいただき、

製作している当方も拝読しているそばからドキドキし、

そして最後にはとてもうれしい気持ちにさせていただきました。

ありがとうございました。

来年は更なる飛躍をしていただけたらと思います。


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Type Middle 出荷と回想

今月、長きに渡って詰めていた、

Chirai 150のType Middleを出荷した。

 

思い起こせばこのモデルは、

何の気なしにType Shallowのリップを延長したものを

Middleとして発売する予定だったのだが、

あそこがどうとか、ここがどうとか始まって、

春に発売する予定が7月の中旬になってしまったことは、

お待ちいただいた方に申し訳ないと思っている。

 

私自身、Chirai150は2タイプが必要だと、

作ると決めた時から思っていた。

パイロットルアーのType Shallowと

ディープレンジ攻略のType Middle.

この二つがあってこその、Chirai150だった。

 

で、このType Middle、

Type Shallowとは構造が違う。

ベリーアイの位置が違う、当然リップも違う。

すばやく潜行させるために、

設計を変えなければならないわけで、

当たり前といえば当たり前なのだが、

深いレンジで水圧がかかった状態でも

しっかりとアクションをさせることが、

設計上大切になってくる。

実際試作の中ではちゃんと泳ぐが

レスポンスがイマイチだったり、

 

潜行姿勢があまり良くない為に、

潜らないという試作も当然、あった。

こういった事をひとつひとつクリアして完成した

Type Middleは、

大河のディープを回遊する巨大イトウや、

小規模湿原河川の急深部に潜む巨大イトウを攻略する、

必釣アイテムになったはずである。


実は、Chirai 150にはまだ、続きがある。

厳密には「続きができた」といった方が正しいかもしれない。

特定のフィールドや特異なコンディションのイトウに対し、

どうしても欲しいアイテムが生まれてきているのも事実。

今後、どのような展開になっていくかは未定だが、

Type Shallow、Middleを使いこなし、

その中で不満が出た時に、

更にイトウに踏み込んでいくアイテムとして、

感が居ていく所存である。


まずは当方と日野氏の自信作、

Type Middleをお試しいただきたい。

特に夏から秋にかけてはこのモデルの活躍する状況が、

多いであろうが故。