Chirai 150と日野彰

トラウトルアーの専門誌「Gijie」にも掲載していただいた通り、

昨年秋、当方の作成するChirai150にて公的にイトウがキャッチされました。

そのイトウを釣ったアングラーは、日野彰氏

トラウト界では知る人ぞ知る、エキスパートアングラー。

そして、Chirai 150での最初のイトウをキャッチしたアングラーでもある。


氏との出会いは、

某SNSで何気なく当方から繋がりを申請し、

そして、ルアーの使用とテストを依頼したことだった。

未だに判らないのは、

その時に氏は

自身がテスターを務めるメーカーに承諾をとる以外、

ほぼ快諾で当方のルアーを使用してくれるとの回答を、

私にしたことだった。


「僕でいいんですか?」


そんな氏と共通する考えは、


‘自身で釣るイトウは相応しいルアーが口に付いていて欲しい’

‘デカいイトウは必ず、大きな餌を好んで捕食している’


というものだった。


無論、当方と日野氏とでは経験の差は比べるのもおこがましいものであるが、

そんな当方の考えを氏は聞き入れ、そして共感してくれたのだった。


2014年秋の事だった。

氏が上京の折に会食をした。

追加で渡した試作品のChirai150を再度、


「大丈夫です」

(※釣れる、という意)


と受け取ってくれた。

そして、晩秋に突然の連絡。



「出ました。」



突然の出来事だった。

もう何が起きたのか、当方は理解できていなかった。


勿論、ルアーには自信があった。

しかし、いとも簡単に(実際には裏付けとなる多大な技術と経験がある訳だが)、

氏はイトウを釣った。

釣れたのではない、狙って釣った。

しかも、絶対数の少ない道東で。

そして、アベレージの大きくない川で、素晴らしいサイズのイトウを釣った。


正直、Chirai 150を開発する際、

道東の事はまったく考えていなかった。

遠方に在住する当方には、

道東の事は無知に等しかった。

そんな当方も、

道東でChirai150は大きいのではないかと考えていた。


しかし、彼は当方との会話の中でこういった。


「道東でも問題ないと思います。」





そして春、氏はまたしても同じ道東でイトウを釣った。

それも、実釣2日間でイトウを釣った。


「秋のがマグレと言われるのは嫌なので」


釣った後の氏との会話で、こう言った。


「狙ってました。」


氏の一言一言には毎度、驚かされる。

しかし、静かに放つ一言一言は自信を感じ、

そして夢を見れそうな気にさせてくれる。

いつの間にか、当方は氏の虜になったようである。




今、氏との会話に上がるのは、

やはりメーターオーバーのイトウ。


「Chirai150のコンセプトを早く、具現化しましょう」



しかし氏はもっと、とてつもないことをしてしまいそうな気がしてならない。

見たこともないようなサイズのイトウを、

さらりと手にしてしまいそうな期待を、抱いてしまう。


イトウが産卵期を迎えた4月、

氏は産卵が終わるまでロッドを置く。

再びロッドを持つ氏に期待してしまう、今日この頃である。